出発前に
フラメンコのエチケット、タイミング、心得
マドリードのタブラオ(フラメンコ酒場)の夜の基本——到着時間、服装、拍手が歓迎される場面とそうでない場面、写真撮影のルール、そして料理との関係性について。
ロス・ポルチェスの開催日はGetYourGuideでご確認ください。 ↗到着時間について
開始時間ぴったりではなく、少し前に到着しましょう。タパス&ワインのタブラオでは、なおさらです——15分ほど早く着けば、テーブルを見つけ、最初の一皿と一杯を受け取り、クアドロが登場する前に落ち着いて構えられます。時間は予約時に確定しているので、何時間も並ぶ必要はありません——ただ、ぎりぎりは避けましょう。遅れて到着すると、空いている席に案内され、急いで食べることになりかねません。また、演目の途中で入ってくるのは、小さな会場では目立つものです。余裕を持って到着すれば、夜は良いスタートを切れます。
服装について
マドリードのタブラオに厳格なドレスコードはありませんので、気楽に構えて大丈夫です。スマートカジュアルが、無難で快適な中間地点。オペラに行くような正装は不要ですし、フラメンコ衣装を用意する必要ももちろんありません。ジーンズにきちんとしたトップスで十分です。とはいえ、タブラオはビーチバーではなく夜のお出かけ先ですから、ほとんどの人は完全な観光カジュアルよりは少しきちんと感を出しています。それが会場の雰囲気にも合います。何より大事なのは快適さ。満席の会場は、特に夏は暑くなりますので、重ね着しやすい通気性の良い素材を選びましょう。ショーの間は席に着いたまま、食事をしながら鑑賞しますから、じっくり座って過ごせる装いを。
拍手をするタイミングと控えるタイミング
これが最も押さえておきたいエチケットです。フラメンコには、静かで緊張感のある場面があります。特に、ゆったりと胸を締め付けるようなカンテ(歌)の最中は、その沈黙こそが芸術の一部。そこに拍手やおしゃべりが入ると、本当に邪魔になってしまいます。拍手は各曲の終わりに取っておき、歌声が響く余白を大切にしましょう。また、リズムに合わせて拍手をしたくなる気持ちも抑えてください。コンパス(拍子)は聞こえるよりもはるかに複雑で、観客の拍手が外れると演者の集中を乱しかねません。心から感動した瞬間に、心のこもった「¡olé!」という掛け声(ハレオ)をかけるのは大歓迎です。周りの雰囲気に合わせましょう。周りの地元の人が静かにしていたら、自分も静かに。曲の終わりに熱気が高まったら、思い切り解き放ってください。
スマートフォンと写真撮影
ルールは会場によって、また夜によっても変わります。安全なのは、スタッフの指示に従い、周りの人の行動を見ることです。多くのタブラオでは、控えめな写真撮影は許可されていますが、フラッシュ撮影とショー中の動画撮影は禁止とするところがほとんど。フラッシュは演者の目をくらませ、周りの雰囲気も台無しにします。最も集中度の高い会場では、スマートフォンを完全にしまうことが求められます。正確なルールはどうあれ、その精神は同じです。あなたは、激しいライブパフォーマンスを繰り広げるアーティストの数メートル先にいるのです。画面は伏せて、その場にいることに集中しましょう。フラメンコの夜の最高の記念品は、画面越しに半分だけ見たブレブレの動画ではなく、実際にその場にいたという記憶です。
タパスとワインの実用知識
この夜は食事とドリンク付きですので、いくつか追加のポイントを。チケットをよく読んで、何が含まれているか確認しましょう。通常はタパスの盛り合わせとワイン1杯が含まれますが、内容はプランによって異なります。アレルギーや食事制限がある場合は、できれば着席時に、その場でスタッフに伝えてください。ショーの最も見どころの場面で食事中にならないよう、ペース配分をしましょう。また、大きな声でのテーブルでの会話は、ショーが始まる前か、曲と曲の合間に。含まれているドリンク以外にも飲みたい場合は、ほとんどの会場でテーブルまで持ってきてくれます。パフォーマンス中ではなく、静かに頼んでください。
マドリードの夜を最大限に楽しむ
プランの形式を把握して、それに合わせて計画を立てましょう。ロス・ポルチェスはタパスとワインがチケットに含まれているので、別途ディナーは不要かもしれません。早い時間のショーなら、それ自体が夕食になりますし、遅い時間のショーなら、マドリードの有名な夜更かしが始まる前に、観光の締めくくりとして最適です。いずれにせよ、終わった瞬間に急いで立ち去らないでください。熱のこもったパフォーマンスを観た余韻を抱えたまま、中心部の温かい灯りがともる街並みを歩くのは、この夜の小さな楽しみのひとつです。最後に一杯飲んで、ゆっくりと界隈を散歩し、スペインのペースで夜を締めくくりましょう。